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Interview #005

「かってば」の管理人【前編】

2020.02.21

ものづくり村インタビュー第3弾は「かってば」を運営する佐野さんです。町役場で働いていた佐野さんは一念発起して退職され、足寄町で「FeetMeet」という事業を立ち上げました。現在、その事業の一環として「かってば」を木村建設から借り受けて管理されています。開村後、「かってば」の責任者として、ものづくり村の活動に関わってきた佐野さんに、この半年を振り返ってもらうことにしました。

「ものづくりに興味がある人たち」のコミュニティ

佐野さん、開村してあっという間に六ヶ月ですよ。僕も今回訪問してみて、想像よりも多くの人々が出入りしているようで驚きました。一体どんな人たちがどこから集まってきてるんですか??

佐野さん今の時点で、ここに来てくれている人たちって、僕自身はこれまで、ほとんど付き合いがなかった人たちなんですが、こぐまカフェ(毎週金曜日に営業している親子カフェ)の福中さんをはじめ、木村あやみさんや、いろんなお母さん達がものづくり村に入ってきてくれたことで、僕の人脈以外のところから、彼女達のコミュニティを中心に人の輪が広がっているんです。

確かにお母さん率結構高いですね。平日の昼間はこんな感じで女性達のコミュニティで賑わっているのでしょうか?

佐野さん実際には、そこまで女性だけで賑わってるって感じでもなく、打ち合わせや外部からの訪問客などがメインですよ。こういうイベント(この日はものづくり市でした)の時にはやはり女性陣が多くきてくれます。

そうなんですね。今の様子をみていると、ものづくり村は僕が想像していた「クリエイターや起業を志望する人々のコミュニティ」というよりも「町の人々のコミュニティ」として出発したんだな、という印象を受けています。ものづくり村の構想段階では、木村さんが「芸術家や職人たちが集まる光悦村」というビジョンを強調していましたよね。それで、僕の頭では「芸術家」とか「職人」が集まるイメージだったのです。
今回改めて感じたのは、ここで起業する人の「事業内容」によって集まるコミュニティが変わっていくということです。この半年間でいえば、まずは、カフェ事業を展開する福中さんが作ってくれた女性コミュニティの雰囲気がものづくり村を包んでいて、次に新しい人がやってきて別の事業を始めると、「新しい色」がものづくり村に追加されていくのかな、と思いました。その色同士がどんな風に混ざっていくのかはわかりませんが。
佐野さんは今のものづくり村のコミュニティ形成についてどんな風に感じていますか??

佐野さん確かに、今は「光悦村」的なコミュニティというわけではないけれど、この足寄というド田舎で、「ものづくり市」なんて銘打ってイベントをやっていますよね。こうやって、まずは、ものづくりやクラフトに「興味がある人たち」がこんなに沢山いるんだよ、っていうことを発信していくと、次第に作り手の人たちがこのコミュニティに興味を持ってやってきてくれるようになるんじゃないかと期待しています。だから今はこういうイベント(ものづくり市)を一つ一つを形にして、人々に伝えていきたいです。それがだんだんと広がっていくのかなと。

確かに「作り手が集まってくる」よりも先に、「ものづくりに興味がある人たちが集まっている」というの状況に、この場所のポテンシャルを感じます。そこから「作り手」が生まれることも期待できるし、外部の作り手にとっては積極的に参加したくなるコミュニティなのかも。例えば「ものづくりイベント」を開いたとしても、「作り手」だけだとそもそもイベントとして成立しないですしね。

足を集めるFeetMeet(フィートミート)

ところで、佐野さんはFeetMeetの事業を通していろんなことをやってますよね。キャンプ用のテント等をレンタルする事業もやってると聞いたのですが。

佐野さん「かってば」は平日営業で、土日は「かってば」のイベントがなければ、アウトドア関係の仕事をしています。今はキャンプシーズンじゃないけど、それでも結構引き合いがあって、明日も帯広に営業に出かけますよ。

FeetMeetの全体像が見えてないのですが、「キャンプ用品レンタル」と「かってば」の運営と、何かしら佐野さんの中で関係しているのですか?

佐野さんはい、無関係ではないと思っています。足寄のいろんな地域でキャンプしたり楽しめる場所を作りたいと思っていて。この町で楽しく暮らすための活動ですから「かってば」も「アウトドア」もFeetMeetの事業として盛り上げていきたいです。

なるほど、FeetMeetは場所作りですか。そもそもFeetMeetってどういう意味ですか??

佐野さん足寄の「足」と「寄る」を分けて英語にしたんです。事業内容は「これ」って絞っているわけでなく、僕は歩くことが好きなので、「歩いて地域を楽しむ」ということをやりたいと思っています。あと、カフェ事業は人が集まるから「足を集める」=「人が集まる」みたいなイメージで、やっぱり共通するコンセプトがあるのです。

おぉ、FeetMeetってコミュニティづくりに由来する言葉なのですね…!

コミュニティスペースの運営・経営について

イベントの集客はどうですか?「かってばる」とか「ものづくり市」とか、頻繁にイベントやってますよね。広報活動はスムーズにいってますか?

佐野さん30人くらいは割とすぐに集まります。広報というか、お母さん達のネットワークや、僕らの知り合いとか、口伝いですね。50人規模で集めるにはもう少し積極的に広報しないと厳しいです。
また、食関係のイベントになると、かってば内では、実際に落ち着いて食べられる席が10席くらいしかないので、屋内だけでは厳しくて。今後、春夏に外に机を出せるようになると、やれることが一気に増えると思っています。

なるほど、たしかに飲食店として作った建物ではないから、キッチンにしても席数にしてもある程度できることに限りはありますよね。更に踏み込みますが、経営の方はうまくいってますか?

佐野さん経営的には、もう少し収益あげたいですよ、もちろん。売り上げを増やすためにカフェとか飲食やるのならば、もっとガッツリ飲食店やったほうが良いのですが、そこは本来の目的とのせめぎ合いです。というのも、フィートミートが「かってば」を「〇〇屋さん」という形で完成させてしまうのは違うと思うんです。あくまでも自由な場所として認知してほしいので。
まぁそれでも、もう少し「かってば」自体の売り上げを上げるためにランチを出すことも検討してます。周りに職場がおおいから、ランチの需要が多いんです。

なるほど、コミュニティスペースと飲食などの商業スペースのバランスをとるのが難しそうですね。今度はコミュニティスペースとしての「かってば」の未来について佐野さんがどんな風に考えているのか、さらに詳しく伺わせてください。

<後編に続く>

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