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Interview #003

獣医さんがものづくり村で開業?【前編】

2020.02.06

現在ものづくり村では、毎週金曜日に「親子でのんびり こぐまカフェ」というカフェを営業しています。カフェを運営されているのは本職?が獣医さんの福中さんです。今年、獣医として所属していた会社をやめて、個人事業主として起業され、「獣医業以外の事業にも取り組みたい」という思いから親子カフェの事業をスタートされました。さて、獣医であり三児の母である福中さん、一体なぜカフェを始めるにいたったのでしょうか。

自由な働き方を模索して開業

福中さん、こんにちは!親子カフェはいつから営業されてるのですか?
また、以前にもカフェ運営のご経験が?

福中さん今年の8月2日からです。カフェ運営は初めての挑戦です。

それは思い切った開業ですね…!本業は獣医さんと伺っております。獣医さんって具体的にどんなお仕事ですか?

福中さん私は家畜の獣医師で牛が専門です。資格的には犬でも猫でも診れるのですが。
獣医学部を経て国家試験を受け資格をとり、就職先は農業共済組合で、家畜の保険みたいなものですね。農家さんから牛や馬が調子悪いって連絡が入ると、訪ねて行って聴診器をあてたり注射したり。そんなことをやってます。

なるほど!安易にペットの獣医さんを想像してました!家畜とは、さすが北海道。ちなみにご出身は北海道ですか?

福中さん東京出身なんですけど仕事の都合で、縁もゆかりもない北海道にやってきました。ちなみに、夫は大阪の人で、二人とも足寄には縁がありませんでした。

なるほど、東京と大阪からやってきたお二人が北海道で結婚して足寄で暮らしを…。
では、獣医さんの福中さんが、今ここでカフェをやっているというのは、どんな経緯でしょうか?

福中さんいつからか「自分の好きなように生きてみたい」という欲がでてきて、会社をやめました。4月(2019年)に個人事業主として開業したのですが、「獣医以外のこともやりたい」という想いがあり、色々考えた末に「親子カフェ」を思いつきました。
ただ、カフェをやる場所がないし、どうやったらできるかもわからないなと思っていたところ、知り合いだった木村さんと佐野さんが、LINEグループで「起業したい人いますか?」みたいな発言をされていて「あ、やってみよう」と思いました。その時はまだものづくり村ができる前だったので、設計の段階から時々お話に参加させてもらって「赤ちゃん遊ばせるスペースありますか?」とか「トイレでおむつ替えられますか?」とか木村さんに相談してました。

なるほど、自由な働き方を模索されていたのですね!
獣医業はどんな形で続けられているのでしょうか?

福中さん週四日は獣医の仕事をしています。金曜日はここ(ものづくり村)でカフェを、土日は家族の時間、そんなサイクルです。子供が3人いるので。

子育てをしていた時期に福中さんが欲しかったもの

子育てもされながら…。足寄町には幼い子供たちを遊ばせられる場所って色々あるのでしょうか?

福中さん公園は点々とあるのですが、室内で何かできる場所が少ないと思います。行政がやっている「子育て支援センター」というのがあって、こじまんりしていますが、子供のおもちゃとかがあって、保育園に入ってないような子供を連れていける場所です。
ただ、私が育休してたころは月火木金の午前中しか開いてなくて、午後になると「あたしこれからどこ行けばいいの…」みたいな感じで難民になっていました。食べ物を持ち込みできない、などの使いづらさもありましたね。
でも、そういう文句ばかり言っても仕方がないから、欲しいものは自分で作らないといけないと思っていました。そういった想いが、ここをつくるきっかけになったと思います。

なるほど、この「親子カフェ」は福中さんが欲しかった場所なんですね。ってことは、本来、ご自身が利用者になりたいくらいですよね 笑

福中さんそうですね、でも性格的にはお客さんよりもやる側の方が性に合っていて。それから「やるならば、ちゃんとやりたい」っていう気持ちもあり、お母さん達に対して「ここだったら何でもしていいよ」という感じの場所作りを目指しています。

そもそも「親子カフェ」というのは、どういうカフェなんですか?

福中さんうん、私も「親子カフェ」って言ってみたものの、ルールとかは随時考えながら進めています。幼児が遊べる場所や、お母さんが赤ちゃんを床に降ろして遊ばせられることは必須ですよね。
後は大切にしたいのは「ウェルカム」な姿勢や「泣いても騒いでもOKだよ」っていう姿勢です。
育児を頑張ってるお母さん達がくつろげる「サードスペース」として、利用してもらえるように考えています。

育児のお母さん達を応援する場所なのですね。育児の苦労といえば、東京では公共交通を使って移動する子連れのお母さんたちが、とても大変そうだなって思うのですが、足寄は電車もないし、みんな個人の車で移動するから、そういった苦労はなさそうですよね。

福中さんそうですね、交通面では。でも、飲食店とか入るのは大変ですよ。もちろん、飲食店で「赤ちゃんお断り!」ってところはないけど、お母さん達は、常に汚さないように、緊張しながらの食事です。ゆっくり味わって食べられない、そういうのが大変かな。

足寄にはお母さん達が気軽に入れるようなカフェってあるんですか?

福中さんうーん、ほとんどないですね。ここか、もしくは、役場の福祉喫茶店?
あ、キリスト教会がチャペル喫茶を定期的にやってます。

なるほど、少ないですね。子育の時期はどうやって息抜きしてたんですか??

福中さん支援センターにいって、公園にいって…あとはママ友の家に呼んだり呼ばれたりでしたね。
帯広まではいけば色々ありますが、子連れで出かけるのはやはりしんどいです。

では、福中さんが作ったこの場所は、やはりお母さん達にとって救いの地ですよね!

福中さんそうだといいんですけど、始めてみて四ヶ月たって、まだ認知度が低いのか、あんまり来てもらえない…。「何をやってるのかわからない」「気軽に入れないよ」という話をよく聞きます。
でも、先日、町の親子広報誌に取材してもらったので、それで広まったらいいな、と思ってます。後はもうすぐ寒くなると外遊びもなかなかできないと思うので、ここを活用してくれると嬉しいです。
昔の私にとって「あればよかったな」という場所が、「子供を連れて、友達と家以外の場所でのんびりしたいよね」という時にいく場所でした。これから、ここがそんな場所としてみなさんに活用してもらえるように頑張ります。

なるほど、福中さんとしては、自分が利用者だったら結構満足できるところまで、環境づくりができてるのですね。あとは認知してもらって実際にきてもらって、この空間の居心地の良さが伝わるとファンが増えそうですね!

<後編に続く>

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